視聴期間:2日間
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冷たい太陽が地平線の上を揺らめく頃、 おれに課せられた烈しい苦悶は、 何時しか甘美な快樂へと移り行く まこと 驚くべきことだが、 あれ程までに抗い、退けてきた惡夢が 今となつては名残惜しい饗宴(うたげ)の残肴のやうに おれの心に羨望の念さへ湧き起こす。 白日の下に曝け出された魂の罪業が 毒薬の如く全身に染み渡るのに おれはただ酔ひしれる。