惡の華

第八回

視聴期間:2日間

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解説

冷たい太陽が地平線の上を揺らめく頃、
おれに課せられた烈しい苦悶は、
何時しか甘美な快樂へと移り行く
まこと 驚くべきことだが、
あれ程までに抗い、退けてきた惡夢が
今となつては名残惜しい饗宴(うたげ)の残肴のやうに
おれの心に羨望の念さへ湧き起こす。
白日の下に曝け出された魂の罪業が
毒薬の如く全身に染み渡るのに おれはただ酔ひしれる。