白の彼方へ
解説
伊澤朝陽が小さな山荘『真砂荘』で管理人の仕事を始めて七年。愛犬ツルギとの生活は、登山客以外に、ベテラン山岳警備隊員の浅田が時々訪ねてくるだけの平穏な日々。
だがある日、浅田が若い新人隊員を連れてきた――塩見岳。
朝陽の心は激しく揺れ動く。彼は十年前に雪山の事故で失った恋人に顔も声もそっくりで・・・。
そんな矢先、まるで朝陽の運命を弄ぶように塩見が山で・・・!!北アルプスに埋もれた悲しい思い出。白の彼方に、はたして朝陽は何を見るのかーー。